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KILIM

​トルコ系遊牧民によって受けつがれてきた遊牧民のアート
​キリムとはトルコ語で、「平織りの毛織り物」という意味です。キリムの歴史は絨毯より古く、3000年〜4000年前頃と考えられています。丈夫で持ち運びしやすい事から遊牧民の生活用具として東はアフガニスタン、西はモロッコに至るまで織られてきました。素材は主に羊毛であり、時にはヤギやラクダの毛を使用したものも有ります。
遊牧民族は手紡ぎで糸を撚り、染料は茜の根、ザクロの皮、葡萄の葉やくるみの皮など身近にあった植物染料を使って染めます。キリムは敷物としての他、テント内部の装飾、穀物袋、塩袋、祈祷用、嫁入り道具として遊牧生活にかかせない実用的なものとして織られてきました。かつて遊牧民の少女たちは、母や祖母の傍らで糸の染め方から紡ぎ方、織り方を身に付け様々なキリムを織りしたため、嫁入り道具にしてきました。キリムには様々なシンボリックな文様が織り込まれています。例えば、幸せをもたらす生命の木にとまる鳥、富や権力の象徴である羊の角、魔除けの意味を持つ狼の口、幸せな結婚を願う耳飾り、豊穣や多産を願う地母神(エリベリンデ)など実に多く有ります。
織り手の女性たちは、複雑に組み合わされた柄の中に、様々なメッセージや秘められた思いをキリムに込めて表現してきました。キリムの魅力とはそれぞれの部族、あるいは村で伝承されてきた柄を織りつつも織り子たちが自分のために織ってきた点にあります。キリムに触れる事で織り子の豊かな感性を感じる事が出来ます。
現存する最古のキリムは16世紀のものと言われていますが、現在私たちが手に入れることのできるキリムで貴重なものは、アンティークキリム、オールドキリムと呼ばれる60年〜100年前に織られたキリムです。
20世紀以降、西欧の文化​が入り込むとともに、遊牧民の生活様式が変化し、現在遊牧で生活する民族が激減したため、アンティークやオールドキリムは手に入りづらく、修復も手間のかかる作業である為、大変貴重なものとなっています。
​キリムの文様とそれぞれの意味
​ 狼の口
​魔除けの意味を持つ
ドラゴン
​豊穣
羊の角の文様があしらわれた1920年頃のキリム。力強い羊の角の文様は、生命力を感じさせる。
 
産地:トルコ  アイドゥンチネ
​茜の根とインディゴの草木染
​ エリベリンデ (地母神)
​豊穣や多産を願う
耳飾り・子供
​幸福な結婚・幸運
​羊の角
​富や権力の象徴
髪飾り
​幸福な結婚・幸運
​目
​邪視除け、魔除け
​希望・願い
​生命の樹
​不滅の魂、永遠の命
​同じく羊の角の文様がインパクトある1900年頃の織りの細かいアンティークキリム。草木染の多彩な色合いが魅力。
 
産地:トルコ マラティヤシナン
​素材 : ウール   草木染
​狼の口の文様の連続文様。茜の根、インディゴ、葡萄の葉などの草木染。しなやかで織りの細かいキリム。
 
産地:トルコ アイドゥンチネ
​素材 : ウール   草木染
​エリベリンデ文様。腰に手をあて、出産・子宝を願う。枠の文様は鳥の羽。インディゴや杏等の草木染の1900年頃のキリム。
 
産地:トルコ シブリヒサル
​素材 : ウール   草木染
バルカン半島側で織られたシャルキョイキリム。生命の木にとまる鳥、サソリなどの文様。糸が細く精緻な織りのアンティークキリム。
 
産地 : セルビア ピロット
​コチニール等の草木染
星、狼の口の文様が織り込まれたレイハンリのアンティーク。1900年頃。草木染の鮮やかな色彩とコットンの白との対比が美しい。
 
産地 : アダナ レイハンリ
   草木染
狼の口、鳥の文様(手をつないだ人の様にも見える)​想像力が膨らむキリム。大胆で楽しい文様。
 
 
産地 : トルコ バルケシル
   草木染
​目
​邪視除け、魔除け
​星
​希望・願い
生命の樹
永遠の命・不滅の魂
​キリム制作工程
​羊毛を洗う
​茜の根 割ると中が赤い
​羊毛を洗う
​糸紡ぎ
​植物染料
​茜の根で染める
​茜の根で染めた糸を干す
​手紡ぎ、草木染の羊毛でキリムを織る。トルコ・コンヤにて。